1人・ベトナム国籍
- 入国時
- 技能実習1号ロ(2019年4月4日入国)
- 事件時
- 在留期限後の不法残留中。判決文では在留可能期間は2022年6月12日まで
- 帰化歴
- 帰化ではない。判決文が外国籍と明記
- 確認根拠
- 熊本地方裁判所 令和6年(わ)第455号・第523号判決
熊本県上益城郡の事業者敷地へ侵入し、盆栽33点(販売価格合計約1,880万円)を盗んだ事件です。熊本地方裁判所が公開した二つの判決から、ベトナム国籍の被告人2人が同じ窃盗へ関与したことを確認できます。このうち1人は、三重県伊賀市で大麻草121株を営利目的で栽培した罪でも有罪となりました。
人物・在留状況
調査結果
2024年5月8日午前1時35分頃から午前2時9分頃までの間、外壁を越えて事業者の敷地へ侵入し、盆栽33点を窃取したと認定されています。
二つの判決はいずれも盆栽の販売価格合計を約1,880万円と認定しています。役割分担があり、判決は組織的背景がうかがわれる犯行と評価しています。
技能実習1号ロで入国した被告人については、2024年6月下旬頃から9月24日まで、三重県伊賀市の家屋で大麻草121株を営利目的で栽培したことも認定されています。
2人はいずれも事件時に有効な在留資格を持っていませんでした。ただし、公開判決だけでは、失踪後の所在把握、雇用・住居の提供者、共犯者全員、各機関が把握していた情報の時系列までは分かりません。
時系列
在留資格「技能実習1号ロ」、在留期間1年の許可を受けて入国しました。
在留資格「技能実習3号ロ」、在留期間1年の許可を受けて入国しました。
福岡出入国在留管理局長による取消し後も、2024年9月3日まで日本に残留したと判決は認定しています。
在留資格変更申請中の特例期間が終了した後も、2024年9月23日まで日本に残留したと判決は認定しています。
熊本県上益城郡の事業者敷地へ侵入し、約34分間で盆栽33点を盗んだと認定されています。
1人目は6月下旬頃から9月24日まで、三重県伊賀市で大麻草121株を栽培したと認定されています。
2人に対する別々の判決が同日に宣告されました。
責任経路
行為者の刑事責任と、制度・監督を担う政治行政の責任を混同せず、原因となる政策を決定段階まで遡ります。
窃盗、不法残留、大麻栽培についての直接の刑事責任
公開判決で確認できる被告人は2人ですが、共犯関係の全体人数は確定できません。責任主体の根拠を確認 ↗2019年の技能実習1号ロ・3号ロによる入国許可と、当時の審査・監督制度を所管した行政・政治上の責任
上陸許可を行った個々の職員名、監理団体、実習実施者、技能実習計画の審査資料は公開判決から確認できません。入国許可が後の犯罪を直接引き起こしたとは扱いません。責任主体の根拠を確認 ↗2020年2月17日に1人の在留資格を取り消した後の所在把握、退去強制手続、関係機関との情報連携を説明する責任
取消し理由と、その後に約4年半国内へ残留できた経緯は、今回確認した公開判決だけでは分かりません。責任主体の根拠を確認 ↗2022年6月12日に1人の在留可能期間が終了した後の所在把握、退去強制手続、関係機関との情報連携を説明する責任
在留資格変更申請への処分内容、所在確認、退去手続の具体的経過は、今回確認した公開判決だけでは分かりません。責任主体の根拠を確認 ↗事件時まで不法残留が続いた期間の所在把握、退去強制手続、関係機関との情報連携について説明する行政・政治上の責任
個別犯罪を大臣が起こしたという意味ではありません。どの機関がいつ所在を把握し、どの措置を取ったかは公開判決だけでは確認できません。責任主体の根拠を確認 ↗技能実習法案を内閣提出し、技能実習計画の認定、監理団体、外国人技能実習機構による監督制度を設計した責任
制度を設計したことと、個々の技能実習生が後に犯罪を行ったことの因果関係は分けて検証します。失踪・不法残留を防げたかは監督記録が必要です。責任主体の根拠を確認 ↗監督制度を含む技能実習法を成立させた立法上の責任。施行後の失踪・不法残留・犯罪リスクを検証し、必要な改正を行う責任
法案への賛成だけで個別犯罪の責任を負うとはしません。制度上の予防・監督が十分だったかを問う責任です。責任主体の根拠を確認 ↗未確認点
出典